新しい世界

公演後のダンサーとミュージシャン達
公演後のダンサーとミュージシャン達

先月末のこととなりますが、ブルガリア・カザンラック民族舞踊団の東京公演のお手伝いに行きました。

 

主催者の方は、以前ミラノで開催された、「和~∞プロジェクト」でご一緒させていただいた、金子友禅の金子さんで、そのご縁でお声がかかりました。

 

なかのZEROホールがほぼ満員の盛況ぶり。

本当に素晴らしい公演でした。

この歳になり、およそのことにはびっくりしなくなりましたが、今回は、全くの新しい世界で、感動もひとしおでした。

 

ブルガリアの踊り、といって、想像できるものもあまりなく、CMで見るような、それに、想像でいろいろ足して、さらに、数年前に聴いたブルガリアの民謡を思い出し・・・、といろいろ思っていました。

そして、実際は・・・。

本当に美しい世界でした。

それはバレエのように人の技術で研ぎ上げられた芸術的舞踊とひと味違い、土の匂いのする、生活と密接に繋がった、それでいて、現在の舞踊家の技術鍛錬によって再現される民族舞踊でした。

 

ダンサーの身体能力が素晴らしく、同時に可憐さも備わって、様々な物語を豊かに表現していました。

ブルガリアの農耕や漁で生活する人々の喜びや悲しみ、さらにはオスマントルコに支配されていた頃の独立戦争を背景にする踊りもあり、本当にいろいろな要素を盛り込んだ舞台でした。

おもしろかったのは、その踊りと音楽にいろいろな大陸の要素が見えたことでした。

ハンガリーやチェコの踊り、またはフラメンコのような、時にはベリーダンスのような・・・大陸文化の交流を思いました。

 舞台衣装の刺繍の一部
 舞台衣装の刺繍の一部

 

そして、民族衣装が素晴らしい。

すべての衣装に細かい刺繍が施され、それらはそれぞれの地方で微妙に色遣いや模様が違い、きっとそれぞれの表現するものがあるのでしょう。

 

この刺繍の刺し方や模様、これは、メキシコで見たものとも似ています。

文化の不思議・・・。

 

もともと、長いブルガリアとの交流から生まれた今回の企画です。

その意義を思うと、お手伝いさせていただくことを光栄に思い、さらに、感動をもらったことに、本当にうれしい夜でした。

 

 

しかも・・・、お弁当は「八竹」の茶巾ずし。

なんて幸せ!!

・・・って・・・また。